この織物は作家自身のデザインにより、16世紀イギリスの織物(テーブルの敷物)の文様を引用して織られています。その伝統的な織物の模様の中に、現代を生きる私たちを取り巻く様々なシンボルが散りばめられ、それ自体が装飾の一部として存在しています。その現代のシンボルとは、コピーライトマーク、@マーク、原発のマーク、ピースマーク、クレジットカード会社のシンボル、遺伝子のイメージ、放射線照射済みマーク、子宮のイメージ、バイオハザードマーク、などです。これらのシンボルが、伝統的な文様の中に見え隠れし、共存しています。
現代のシンボルの線は金色の糸で織られていて、それらの金色の線がわずかに緑色の織物の表面に現れますが、それとは対照的に、裏側は全面が金色の糸で覆われています。
Photo by
Shingo Yoshida