この織物は作家自身のデザインにより、8世紀の「紺地花樹双鳥文きょうけち」(正倉院蔵)を引用して織られています。その古代の染物の模様の中に、現代を生きる私たちを取り巻く様々なシンボルが散りばめられ、それ自体が装飾の一部として存在しています。その現代のシンボルとは、コピーライトマーク、@マーク、原発のマーク、ピースマーク、クレジットカード会社のシンボル、遺伝子のイメージ、放射線照射済みマーク、子宮のイメージ、バイオハザードマーク、などです。これらのシンボルが、古代の文様の中に見え隠れし、共存しています。
Photo by
Edward HENDRICKS